ロスマリン酸がアミロイドベータの蓄積を抑制する可能性!アルツハイマー病予防に役立つ成分

アミロイドベータ蓄積予防 ロスマリン酸

アルツハイマー病は、記憶障害や認知機能障害を引き起こす神経性疾患で、高齢化社会において深刻な健康問題の一つです。アルツハイマー病は脳内で産生されるアミロイドベータの蓄積が原因の一つです。(詳しくはこちらの記事を参照)
アミロイドベータの蓄積を防ぐことがアルツハイマー病を防ぐカギとなることが考えられています。
近年、アミロイドベータの蓄積を抑制する可能性をもつ物質として注目されたのが「ロスマリン酸」です。
ロスマリン酸はローズマリーやバジル、レモンバーム、ミントなどのハーブに含まれるポリフェノールの一種で、抗酸化作用や抗炎症作用を持っています。健康食品やスキンケア製品にも活用されています。

ロスマリン酸がアミロイドベータに与える影響

アミロイドβ繊維の形成を抑制と分解

宮崎大学他の研究で、純粋なロスマリン酸が試験管や培養器を使った実験において、アミロイドベータ繊維(アミロイドベータが分解されず凝集したときにできる繊維状のもの)形成の抑制効果が観察されています。
また、すでに形成されたアミロイドベータ繊維がロスマリン酸によって分解されることも確認されました。

アミロイドベータの凝集を抑える作用

アミロイドベータの凝集とは、アミロイドベータが集まって団子状に固まることを言います。
金沢大学の研究で、試験管や培養器を使った実験において、ロスマリン酸はアミロイドベータの凝集を抑えることが報告されています。また、金沢大学と東京大学が行ったマウス実験によると、ロスマリン酸の摂食でドーパミン関連物質であるモノアミンの分泌が増加し、これによりアミロイドベータの凝集が抑制されるという新しいメカニズムが発見されました。

認知機能低下の抑制とアルツハイマー病特有の心理・行動症状を低減

金沢大学で行われたヒトを対象とした小規模な実験では、非高血圧高齢者においては認知機能の低下を抑える効果を確認し、また、アルツハイマー病患者では、認知症特有の行動症状が低減する結果が確認されています。(同時に行われたロスマリン酸を含有するレモンバーム抽出物カプセルを用いた長期摂取において安全性が確認されています。)

アミロイドベータ蓄積抑制効果について、試験管や培養器、マウス実験ではロスマリン酸の有効性が確認されています。また、ヒトを対象とした小規模な実験では、ロスマリン酸を含有するレモンバームカプセル摂取により、認知機能低下の抑制と、アルツハイマー病患者の行動症状の低減が確認されており、ロスマリン酸の摂取がアミロイドベータ蓄積と認知機能の低下を防ぐことに有用であることが確認されています。
今後、ヒトを対象とした大規模な臨床試験が行われ、ロスマリン酸の有効性が実証されれば、アルツハイマー病の新たな治療法としても期待できます。

ロスマリン酸を含む食品とサプリメント

ロスマリン酸は、ローズマリーやレモンバーム、スペアミント、ペパーミント、シソなどのシソ科のハーブに多く含まれています。これらのハーブを料理に使用したり、ハーブティとして摂取したりすることで、ロスマリン酸を日常的に摂取することができます。また、市販されているロスマリン酸のサプリメントもありますので、アミロイドベータの蓄積予防、認知症やアルツハイマー病予防に活用してみてはいかがでしょうか。

注意 ※必ずお読みください。
  • ハーブやハーブティの摂取には体調や体質・アレルギーの有無など禁忌事項がありますのでご注意ください。
  • 妊娠中や授乳中の方、高血圧などの生活習慣病やその他の持病をお持ちの方は、ハーブやサプリメントを摂取する際は必ず医師や専門家にご相談ください。
  • 過剰摂取は副作用を引き起こす可能性がありますのでご注意ください。
  • ロスマリン酸を含む食品の使用感には体質などによって個人差があります。
  • ロスマリン酸の摂取は、他の治療法と置き換えるものではありません。
  • ハーブやハーブティ、サプリメントの摂取は自己責任にてお願いいたします。

サプリメント

サプリメントは手軽に摂取できるのでお勧めです。この商品は、ロスマリン酸含有量の多い特別栽培されたスペアミントを使用し、医師と共同開発した商品です。
わかさ生活では大学や研究所と共同でロスマリン酸の研究を行っています。詳しくは下記のサイトにてご確認ください。

わかさの秘密 by わかさ生活 ロスマリン酸
https://himitsu.wakasa.jp/contents/rosmarinic-acid/

■ロスマリン酸配合サプリメント摂取で脳年齢が平均3.64歳若返るという結果に(株式会社脳活性総合研究所)/PR Times
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000049268.html

■ロスマリン酸研究会サイト
https://www.rosmarin-labo.jp/

※上記の各URLをコピー&ペーストしてアクセスしてください。

ハーブ(フレッシュハーブ、ドライハーブ:ハーブティや料理用に)

レモンバーム:別名メリッサ(ドライハーブ)

有機栽培されたレモンバーム(別名メリッサ)のハーブです。レモンに似た香りがしてハーブティにすると飲みやすいです。
リラックスしたい時や胃腸の調子を整えたい時、アレルギー症状を抑えたい時などにもレモンバームはおすすめです。気になる方は、レモンバーム(メリッサ)のその他の効能について調べてみてください。
ハーブティにする場合、レモンバーム単体で飲んでもいいですが、ラズベリーリーフやリンデンフラワー、ミント、カモミールをブレンドして飲んでも◎。
レモンバームをミキサーで粉砕し、炒った塩、胡椒に混ぜてハーブソルトにすると美味しくいただけます!

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スペアミント(フレッシュハーブ)

フレッシュハーブとは生のハーブの事です。スペアミントの香りはペパーミントよりもマイルドで甘さを感じさせます。
スペアミントのフレッシュハーブは、料理やデザートの飾りつけのほか、ハーブティ、お酒のカクテルにも使われます。
ティーポットにスペアミントの葉を少しちぎって入れ熱湯を注いで蓋をして蒸らします(1分~3分程度)。ティーカップに注ぎ、お好みで少しはちみつを入れたりして飲むのもおすすめです。
スペアミントのカクテルは「モヒート」が有名です。モヒートのレシピは以下のURLからどうぞ。
◎スペアミント香るモヒート / S&B
https://www.sbfoods.co.jp/recipe/detail/05556.html

スペアミント(ドライハーブ)

こちらはドライハーブのスペアミントです。ハーブティーの茶葉としてご使用ください。一般的に、ハーブの成分を意識して飲みたい場合はフレッシュハーブよりもドライハーブのほうがよく使われます。
二日酔いや食べ過ぎですっきりしたい時や、乗り物酔いをどうにかしたい時などにも、スペアミントティーはおすすめです。

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ローズマリー(サプリメント)

ローズマリーのサプリメントです。安全基準の厳しいアメリカの大手サプリメント製造企業で販売されている商品です。一般的にアメリカのサプリメントは摂取量目安が日本よりも多くなっているため、規定の量よりも少なめに摂取すると安全かと思います(個人的な見解です)。
ローズマリーは、妊娠中の方、高血圧や持病をお持ちの方は注意が必要ですので、必ず医師にご相談ください。

ローズマリー(フレッシュハーブ)

こちらはフレッシュハーブのローズマリーです。お料理にもハーブティーにも使用できます。
お料理では、魚の臭み消しやお肉の香りづけとして使用したり、葉の部分を粗めに切ってクッキー生地やサラダに入れたり、ハーブソルトとして炒った塩と混ぜたりするなど、いろんな使い方ができます。
ハーブティーで使う場合は、1枝(10cmぐらい)のローズマリーとレモンの輪切り、はちみつ少々をカップに入れて熱湯を注ぎ、蓋をして5分程度蒸らした後ローズマリーを取り出して出来上がりです。すっきりとした香りと味わいが朝におすすめです!

ローズマリー(ドライハーブ)

こちらはドライハーブのローズマリーです。ローズマリー単体で飲むこともできますが、ドライハーブだと香りが強く出るので、ブレンドティーによく使われます。レモングラスやミント系のブレンドがすっきりとしておすすめです。

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まとめ

ロスマリン酸は、アミロイドベータの蓄積を防ぐのに有用な成分であり、アルツハイマー病の予防や治療に役立つ可能性を秘めた注目すべき成分です。しかし、まだ研究段階であり、ヒトでの効果を明確にするためには、さらなる大規模な臨床試験が必要です。

将来を考えたとき、今日が一番若い日です。今からでも遅くはありません!
アミロイドベータの蓄積を防ぐため、まずは生活習慣を改善し、ハーブやサプリメントの摂取は副次的な習慣として取り入れることをお勧めします。(こちらの記事に、アミロイドベータ蓄積を防ぐ生活習慣について解説しています。

注意 ※必ずお読みください。

この情報は一般的な情報であり、医学的なアドバイスではありません。ご自身の健康はかかりつけの医師にご相談ください。

参考文献

  • 篠原もえ子, 小野賢二郎 “ロスマリン酸含有レモンバーム抽出物の抗アルツハイマー病効果に関する臨床試験” https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/40/3/40_401/_pdf/-char/ja(参照2024年11月)
  • 丸尾智実 “認知症の行動・心理症状” http://jachn.umin.jp/pdf/chiikikangoindex/No2_koudousinri.pdf (参照2024年11月)
  • 東京大学大学院農学生命科学研究科 食の安全研究センター “ロスマリン酸摂取後の脳内ドーパミンがアルツハイマー病を予防する ポリフェノールの新たな作用機序” 東京大学 https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/topics_20190618-1.html(参照2024年11月)
  • Saba Noor et al. “Biomedical features and therapeutic potential of rosmarinic acid” https://link.springer.com/article/10.1007/s12272-022-01378-2(参照2024年11月)
  • 金沢大学 “ロスマリン酸含有レモンバーム抽出物の認知機能低下抑制効果を報告” https://www.kanazawa-u.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2023/01/230117-1.pdf(参照2024年11月)
  • Tomoki Hase et al. “Rosmarinic acid suppresses Alzheimer’s disease development by reducing amyloid β aggregation by increasing monoamine secretion” https://www.nature.com/articles/s41598-019-45168-1 (参照2024年11月)
  • Kenjiro Ogawa et al. “Spearmint Extract Containing Rosmarinic Acid Suppresses Amyloid Fibril Formation of Proteins Associated with Dementia” https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7696425/(参照2024年11月)
  • 河野加奈恵 “不安や抑うつの軽減だけでなく、日々のストレスを和らげるレモンバーム” 日本メディカルハーブ協会 https://www.medicalherb.or.jp/archives/210003(参照2024年11月)
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